マウスピース矯正とブラケット矯正のどちらがご自分やお子様に合っているかについて

マウスピース矯正とブラケット矯正のどちらがご自分やお子様に合っているか

今回の話題はマウスピース矯正とブラケット矯正のどちらがご自分やお子様に合っているかです。

マウスピース矯正の利点と欠点

マウスピース矯正の利点は

①痛みが少ない。これは一回の移動量が通常0.25mmで移動させるため、
歯根膜の範囲を越えないためです。

②歯ブラシがしやすい。マウスピースを外すと普通に歯磨きができます。

③目立たない。遠目にはわかりません、等があります。

欠点としては

①一日20時間から22時間はめていないといけない。
20時間を目標にすると必ず20時間を下回ります。
外している間に歯は戻るため次のマウスピースに変えられる段階にまで歯がしっかり移動するまで、
さらに余計な時間がかかります。
次のマウスピースに変えられる位置にまで歯が移動していないまま、早めに変えてしまうと、
歯の傾斜がきつくなります。
傾斜がきつくなりすぎるとフィットが悪くなり、悪いフィットがさらにフィットを悪くします。
マウスピースではリカバーできなくなることもあります。ワイヤーの補助が必要になることもあります。
治療期間も伸びます。

②チューイ(マウスピースを歯列にフィットさせる道具)を必ず使ってマウスピースのフィッティングを維持する必要があります。これは着脱のたびに必要です。

③矯正用ゴムを指示された時間付ける必要があります。
ワイヤー矯正でも矯正用ゴムは使いますが、マウスピース矯正ではゴム付けの重要度はとても大きいです。

④食事の時はマウスピースを外さないといけない。
調理師さんのように味見をしないといけない職業では、はめている時間が極端に少なくなってしまうことがあります。
頻繁な味見が必要な場合は、マウスピース矯正は避けたほうが良いでしょう。
また飲み会、宴会などでは長い時間外していることになり、また、はめ忘れることもあり要注意です。
飲食の機会の多い方はマウスピース矯正はお勧めではありません。

ワイヤー矯正の利点と欠点

ワイヤー矯正の利点は

①外せないことでかえってマウスピース矯正のような自分での管理が少ない。

②食事もそのまま摂れる。

③歯冠長の小さい歯でも矯正治療ができる。

④大きく傾斜した歯でも起こすことができる。

⑤金属をかぶせた歯でも問題なく動かすことができる、等です。

欠点としては

①表側矯正では近年改善されてきてはいますが、見た目が、マウスピース矯正より劣ります。
(裏側矯正は装置が全く見えないのでマウスピース矯正よりよいです)

②痛みが大きい。特に裏側矯正は表側矯正より歯にかかる力が大きいため痛みが大きいです。
表側矯正でもマウスピース矯正に比べると痛みが大きいです。

③歯ブラシが大変です。針金が着いたまま歯ブラシをするため歯磨きの時間がかかります。
歯ブラシの消耗も早い、等があります。

お子様にとってはワイヤー矯正より、マウスピース矯正のほうが痛みが少なく、見た目もきれい、
虫歯の危険性も少ないことなどで、装着の管理さえできれば有利です。