マウスピース型カスタムメイド矯正装置(インビザライン)装着時に気をつけること

マウスピース型カスタムメイド矯正装置(インビザライン)のアンフィット(不適合)を防ぐにはチューイの使用が大事です。

アンフィットについて

今月の話題はマウスピース型カスタムメイド矯正装置(インビザライン)のアンフィット(不適合)についてです。

最初のインビザライン社の指定したマウスピースの交換間隔は2週間でした。
様々な研究とリサーチにより、1週間交換でも2週間交換とほとんど差のない結果が得られることがわかり、現在では1週間交換が主流になりつつあります。

しかし、すべての人がすべての場合で1週間交換でいいわけではありません。一日22時間から20時間の使用時間を完全に守った時のことであることはもちろん、動きずらい移動、傾斜してしまいやすい移動の場合は確実に予定の移動が終了してから交換しないといけないので、あえて2週間交換を指示することがあります。

アンフィットの修正

アンフィットを修正するために次の来院まで同じマウスピースを使い続けることもあります。替える間隔は個人個人で違います。マウスピースは柔らかく、体温でさらに柔らかくなり、多少のアンフィットもマウスピース自体が変形することで、問題なくはめられてしまいます。

しかし、確実に移動がなされないままに次のマウスピースに進むとさらにマウスピースと歯列との差が広がります。ずれは自動的に改善されることはなく、そのまま進めると、アンフィットはさらに広がります。
限界が来たとき新しいマウスピースをはめると急にきつくなり、無理に入れると痛みが発生したりします。それは前回までの予定の移動が完了していないうちの交換だったためです。もう一度無理なくはまるマウスピースまで戻ってそこからやり直しましょう。使い終わったマウスピースは捨てずに洗って保管しておきましょう。

先を急ぐとアンフィットは広がり、予定外の動きを歯に伝えることがあります。仮に追加の新しいマウスピースを作っても出来上がったマウスピースの数が残ったマウスピースの数より多い、あるいは最初のマウスピースよりも多いということがよくあります。
大臼歯の遠心移動を半年かけて達成したにもかかわらず、ちょっとゴムを使う時間が短かっただけで、せっかくの半年分が戻ってしまうこともあります。しっかり20時間以上はめましょう。

マウスピースの追加再生

マウスピースの追加再生はたいへん時間がかかるためなるべく少ない回数の追加マウスピースになるようにしましょう。もちろん追加マウスピースは治療がスムーズに進んでいても必須なものです。

実際の歯の移動は1枚のマウスピース当たり予定の30~40%くらいしか動きません。必ずコンリュータの設計から実際の歯の移動は離れていきます。いかに追加のマウスピースを作る回数を少なくするかが大事です。それにはチューイを活用しましょう。チューイをしっかり使うことで少しでもアンフィットを防ぐことができます。