20代男性 出っ歯と重度の叢生をアンカースクリューによる矯正治療で抜歯をせずに整えた症例
治療前
治療後
主訴 | 「出っ歯が気になるので治したい」とご相談いただきました。 |
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診断 | 拝見したところ、上の前歯は前に倒れて生えている「唇側傾斜」が認められました。さらに、下の歯並びに対して上の歯並びが前方にずれている噛み合わせ「アングル2級」のいわゆる出っ歯の状態で、口元も突出しています。 また、上下の前歯は歯が並ぶためのスペースが足りず、でこぼこに生える「叢生(そうせい)」になっており、その度合いは重度です。 このような状態は、顎が小さいことで歯並びの幅が狭くなる「狭窄歯列弓(きょうさくしれつきゅう)」が影響していると考えられます。 でこぼこの歯並びは見た目が損なわれるだけでなく、歯磨きがしにくいことで磨き残しが生じやすくなり虫歯や歯ぐきに炎症が生じる「歯周病」のリスクが高まるため、歯並びを整える治療が必要と診断しました。 |
治療内容 | 歯並びを整える方法として、以下2つの治療方法を提案しました。
①上左右の歯を1本ずつ抜歯してスペースを確保し、矯正治療を行う方法 それぞれの方法について詳しく説明したところ、患者様は「歯を抜かずに治療したい」との理由から、②の抜歯をしない矯正治療を希望されました。 治療の際は、上下左右の奥歯の歯ぐきに埋め込んだアンカースクリューと、歯に接着した四角いボタンのような小さな装置「ブラケット」にワイヤーを通して歯を動かす「マルチブラケット装置」を併用しました。 3年3ヶ月かけて歯並びと噛み合わせを整えたことにより、歯が適切な位置に並んで口元の突出感が解消されたことから、治療を終了しています。 |
年齢 | 20代男性 |
治療期間 | 3年3ヶ月(33回) |
費用 | 650,000円 |
治療のリスクについて | ・治療中、発音しにくい場合があります ・治療中、舌が動かしにくいことがあります ・治療中、装置によってまれに頬の内側が傷つき、口内炎になる場合があります ・歯の移動に伴って、違和感や痛みを感じる場合があります ・冷たいものを飲んだときに歯がしみる「知覚過敏」の症状が出る場合があります ・正しいブラッシングやメンテナンスを行わない場合、虫歯や歯周病のリスクが高まります |