治療前

治療後

主訴 「出っ歯が気になるので治したい」とご相談いただきました。
診断 拝見したところ、上の歯並びの幅が狭く、歯が適切な位置に生えるためのスペースが不足していることが原因で前歯が前方に飛び出た「上顎前突(じょうがくぜんとつ)」、いわゆる出っ歯の状態でした。

さらに、下の前歯も歯がきれいに並ぶスペースが不足しており、デコボコに生える「叢生(そうせい)」が認められました。

このような歯並びは見た目に影響を与えているだけでなく、歯ブラシが歯にしっかり当たりにくいため汚れが残りやすくなり、虫歯や歯茎に炎症が起こる「歯肉炎」のリスクを高めます。

以上のことから、矯正治療を行い歯並びを改善する必要があると診断しました。

治療内容 矯正治療の方法として、以下の2つを提案しました。

①抜歯矯正
・奥の歯を数本抜いて、歯を動かすスペースを作り歯並びを整える方法
・歯を適切な位置に並べるために必要な隙間を十分に確保できるが、抜歯による痛みや、歯の移動量が多いため治療期間が長くなることがある

②非抜歯矯正
・歯を抜かずに、歯が適切な位置に並ぶように歯並びの幅を広げたり、歯を後ろに移動したりして歯並びを整える方法
・スペース確保のための抜歯をしないため歯の移動量は少なくなるが、抜歯矯正よりも治療期間の短縮が期待できる

それぞれのメリット・デメリットを説明したところ、患者様は非抜歯矯正を希望されました。

非抜歯矯正を行うにあたり、奥歯を後ろに移動させる「遠心移動装置」と、歯の表面に四角いボタン状の器具を接着しそこにワイヤーを通して歯を動かす「マルチブラケット装置」を組み合わせて治療することをお伝えし、同意いただきました。

まず、遠心移動装置を上下に使用して、歯を並べるために必要なスペースを確保します。
次に、マルチブラケット装置を取り付け、全体のバランスを確認しながら歯並びの幅を広くして、上下の歯を適切な位置に並ぶように移動させました。

年齢 13歳~15歳女の子
治療期間 3年(29回)
費用 650,000円
治療のリスクについて ・治療中、発音しにくい場合があります
・治療中、舌が動かしにくいことがあります
・治療中、装置によってまれに頬の内側が傷つき、口内炎になる場合があります
・歯の移動に伴って、違和感や痛みを感じる場合があります
・冷たいものを飲んだときに歯がしみる「知覚過敏」の症状が出る場合があります
・正しいブラッシングやメンテナンスを行わない場合、虫歯や歯周病のリスクが高まります

矯正治療のリスクについてこちらをご確認ください。