【時間について】過去と現在、未来を区別することはできず、時間は存在しないという説があります。

  • ホーム
  • 未分類
  • 【時間について】過去と現在、未来を区別することはできず、時間は存在しないという説があります。

今月の話題は時間です。
アインシュタインの相対性理論により、重力ポテンシャルの低い位置での時間の進み方は高いところよりも遅れることがわかりました。
人工衛星の時間は地球上の時間よりも早いことが知られており、床の上に置いた時計のほうが机の上の時計よりも進みが遅いということです。現在、時間そのものを測定する方法はなく、物体の状態の変化を時間の経過と捉えて測定します。
物体は周囲の時空をゆがませ、時間を減速させます。物体が落ちることは時間の減速によるものです。地球の表面では、物体は時間がゆっくり経過するほうに向けて動きます。
地球は大きな質量をもった物体なので、その周りの時間は遅くなり、そしてより下のほうが時間の減速の度合いが大きいため頭より足のほうが時間の流れが遅いのです。
そのため足は地面から離れることなく、立っていられます。

エントロピーについて

空間のいたるところに異なる時間があるとしており、これを固有時といいます。事物が時間の中でどのように展開していくかではなく、事物がそれぞれの時間の中でどのように進展するかが現実です。
エントロピーの増大則熱力学第2法則では孤立した系では不可逆変化が生じた場合エントロピーは増大するか同じままであり、減ることはないことが言われています。
言い換えると、熱は熱い物体から冷たい物体にしか移らず、決して逆は生じないということです。(第1法則はエネルギー保存則)
過去と未来はここにあると考えられました。秩序ある状態から無秩序なものに変化することで、時間の経過が理解できるという考えです。
しかしここである配列が別の配列よりも特別であるということは特定の性質に着目した時に言えることであり、別の面から見たときは特別ではなくなるという矛盾が生じます。
あいまいな形でしかエントロピーは存在しないことが分かります。エントロピーが異なっていることは近似的な視点で見たときに、初めて生じることが言えます。
過去のエントロピーのほうが現在より低いということは見方によってしか存在しないことになります。つまり過去と未来は違いがないことになり、原因と結果の違いもないということです。
時間と空間は一体化した広がりであり、過去と未来を区別する方向性も無ければ、現在もないことが現代物理学の結論となりつつあります。